留学生の声 » サビトリ ギリ

~留学生体験記~

『将来、日本で学んだことを 自国の生活習慣や仕事に活かそうと思っている』

サビトリ ギリ
(SABITRI GIRI)

第25期在日留学生
 亜細亜大学
国際関係学部国際関係学科卒(ネパール)

私は、日本へ来る前には日本についてあまり知らなかったのですが,日本に初めて留学しようと思ったのは日本の「おしん」という映画を見た時だった。その映 画の中では着物を着ている人々の姿がとても素晴らしかったので、昔の日本文化が好きになった。私だけではなくて、父も日本について感心を持っていたため日 本に留学することが可能だった。

日本人は皆、誰に対しても、自分より年少の者にでも尊敬の心を持っている。日本中どこに行っても頭を下げて歓迎してくれるという文化がある。挨拶も独特で あって、朝、昼、晩、それぞれに挨拶の表現がある。このような文化を私は日本に来てはじめて知った。日本は総体的に見て、世界で一番マナーのいい国だと思 う。

私は、日本に来たばかりの時は、日本で勉強する上で、特別な目標を持っていなかった。しかし、2年間日本語を勉強するうちに、日本人の生活や日本の文化に 強い興味を持つようになった。食文化をはじめとする日本の文化を、日本で生活する間に見聞きし、体験して、もっと知りたくなった。実際に日本人に接したり して、いろいろな文化やマナーも体験できて嬉しく感じた。

私がネパールと日本はどんな関係を持っているのかについて調べて見たところ、いろいろなことが分かり、今まで知らなかったことを数多く見出した。それは以下のもである。

ネパールと日本の文化的なつながりは、日本の禅僧で修業僧であった聖職者河口慧海がチベットへ向かう途中にネパールを訪れた1899年にさかのぼる。日本 とネパールは、文化、宗教の面で多くの類似性を共有し、心情的にも似通っている。ネパールと日本の伝統的な文化は歴史の地下水脈を通じて密接につながり、 両国の文化に浸透している。また、ネパールは常に多くの日本人旅行者を惹きつけている。

1902年、始めてネパールの学生が海外に派遣され、その留学先として日本に渡ってきたということも語っており、第二次大戦後は、多様なレベルでこの友好 関係が急速に進展した。1952年以来、ヒマラヤ山脈は日本人の登山家チームを魅了してやまない。外交関係は1956年9月1日に樹立され、その後、東京 に駐日ネパール王国大使館が開設。1968年にはカトマンズに日本大使館が開設された。2006年には日本とネパールの国交関係樹立50周年記念を迎え た。日本とネパールの関係は常に親密で友好的であり、両国の政府と国民が地域の平和と繁栄のみならず互いの利益のために友好関係をさらに発展させることを 願っているので、年々密接になっている。50周年を記念して、さまざまなプログラムが日本とネパールで企画された。

亜細亜大学4年生になってから、私はインナートリップの奨学金を得ることができた。協会は奨学金を支給するだけではなくて、毎月、定例会があり日本の有名 な所への見学などがある。事務局が見学先のことを分かりやすく説明をしてくれ、日本の文化や歴史なども学ぶことができて、勉強になった。インナートリップ には心から感謝している。将来、日本で学んだことを自国の生活習慣や仕事に活かそうと思っている。

機関誌「ふれあい」 No.73号 春季号 (2011.4.25発行)